1. ホーム
  2. 歯のコラム
  3. ≫イソジンによる歯への着色リスクについて

イソジンによる歯への着色リスクについて

寒い季節になると、風邪やインフルエンザが心配になります。冬になるとイソジンを常備し始める家庭も多いんじゃないでしょうか。

しかし、イソジンでうがいをしていると歯が黄ばんできたような気がしませんか?

まさか、イソジンが原因…!?なんて驚かれるかも知れませんね。でも、イソジンでうがいをしていると歯が黄ばんできたり、茶色くなったりすることは事実としてあります。

イソジンは歯を変色させる

では、一体なぜイソジンでうがいをすると、歯が黄ばんだり茶色くなったりするのでしょうか?

それはイソジンに含まれているヨード(ヨウ素)と、歯のエナメル質の性質に関係しています。

エナメル質は歯の一番外側にあり、多くのものと接触する組織です。このエナメル質は色の強いものに接すると沈着しやすい性質があります。そしてヨードは色はとっても頑固です。

そのため、イソジンを定期的に使うと歯が黄色くなったり茶色くなったりしてしまうのです。

着色の程度には個人差がありますが、どちらにしてもイソジンのヨードが悪影響を与えているのは間違いありません。だから、私はイソジンでのうがいはあまりお勧めとは言えません。

もちろん、1~2回程度使ったからといって急に歯が変色するということはありません。しかし、1週間ほど使っていると明らかに変化が出てきます。

帰宅後のうがいならば、その後の食事などで歯に付着したイソジンも洗い流されてまだましですが、特に就寝前は最悪です。

寝ている間の歯は乾燥していますので洗い流されることがなく、黄ばみや褐色化がいっそう顕著になってしまうのです。

イソジンうがいはそもそも風邪予防に効果がない?

そもそも、イソジンによるうがいは、風邪予防の効果があるのでしょうか。

ここに京都大学保健管理センターが行った面白い実験結果があります。被験者387人を以下の3グループに分け、風邪の発生率を調べた実験です。

 

  • グループA:「何もしない」
  • グループB:「水道水でうがいをする」
  • グループC:「ヨードでうがいをする」

2か月間にわたって調査が実施されましたが、意外な結果が出たのです。それは、グループBはグループAと比較して風邪の発生率が40%抑制された のに対して、グループCはグループAと比較して風邪の発生率に変化がなかったのです。

つまり、ヨード(イソジン)によるうがいは、風邪予防としての効果が期待できなかったのです。

さらに最近の研究では、イソジンによるうがいにはむしろ害があるとされています。次に、イソジンによるうがいの害をご紹介します。

1.甲状腺の機能低下

イソジンの成分はヨード(ポビドンヨード)です。毎日、このイソジンでうがいをしていると、喉の粘膜を通してこのヨードが自然と体内に摂り込まれます。

一時的に摂取された場合には自然と排出されて健康に問題はありませんが、慢性的に摂取されると排出が追い付かず、健康被害の発生する可能性があります。

そもそも、日本人はコンブなどの海藻類をみそ汁などの具として食べることが多く、ヨードはむしろ過剰摂取気味なのです。

イソジンによる1日3回のうがいで、1日に4mgもヨードを体内に摂り入れることになるとか。

これは1日の必要量の20倍に相当します。こう考えると、イソジンでのうがいは避けたいものですね。

ヨードを過剰に摂取することで、甲状腺ホルモンの分泌が盛んになり、甲状腺が発達し過ぎて肥大化したり、甲状腺腫が発症したりすることがあります。

これが健康被害の一つ目です。 こうなると甲状腺の機能が低下し、次のような症状が発生するのです。

  • 前頸部が腫れる
  • 疲れやすくなる
  • 元気がなくなる
  • まぶたが腫れてくる
  • 体重が増加する
  • 寒がりになる
  • いつも眠たくなる
  • 動作が遅くなる
  • 記憶力が低下する
  • 便秘気味になる
  • かすれた声が出やすくなる

2.正常な細胞を傷つける

イソジンのうがい薬の注意書きには、軽い刺激を感じたり口内の荒れを引き起こすことがあると書かれています。

実はイソジンには細胞毒性があり、粘膜や正常な細胞を傷つけたりすることがあるのです。これは、医師の間ではよく知られていることです。

子どものころに怪我をしてイソジンを塗った時に滲みて痛い思いをした方もいらっしゃることでしょうが、それはイソジンの成分が細胞を傷つけていたからなのです。

さらに、イソジンによる細胞破壊がウイルスなどの侵入を助長しているとの指摘もあります。

粘膜や皮膚の常在菌にはウイルスなどの病原菌を阻止する善玉菌も多数いるのですが、イソジンはこれらの善玉菌も殺してしまうのですね。

だから、イソジンによるうがいは、かえって感染症を引き起こす可能性も考えられるのです。

うがい薬がほしいときには、どうする?

イソジンには風邪予防の効果がないだけではなく、歯の黄ばみやウイルス感染を助長している可能性もあるのですから、とても使う気にはなれません。

でも、外から帰宅した時には、やはりうがいはしたいもの。

では、うがいはどうすればよいのか。そういう場合には、私はアズレン系のうがい薬をおすすめしています。

アズレンもうがい薬として使われることが多く、喉の症状や風邪予防などに効果が期待できるだけではなく、抗炎症作用によって腫れや痛みの改善にも役立つ成分です。

もちろん、アズレン系のうがい薬は歯の黄ばみや褐色化を引き起こすことはなく、その他の副作用もありません。たとえば、コルゲンのうがい薬は有名ですね。

そのほかにもありますので、薬局でアズレン系のうがい薬を紹介してもらって、風邪をひかないようにしましょう。

シェアをお願いします。