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エナメル質石灰化不全症によるホワイトスポットを消す方法とは

あなたの歯にはホワイトスポットと呼ばれる白いシミ(白斑)がありませんか? 歯に白い斑点ができるだけなのに、やたら気になってしょうがないですよね。

ホワイトスポット

しかも、1度できると中々取れず、ほとんどの人がホワイトスポットを諦めて“放置”しちゃってるんじゃないでしょうか? よーく目をこらして見ないと分からないから、バレないでしょwみたいな感覚ですね。

そんなホワイトスポットですが、実はコレ、エナメル質石灰化不全症と呼ばれる症状を発症することで現れます。 エナメル質形成不全とは歯の表面部分のエナメル質に異常をきたす病気です。

つまり、ホワイトスポットを予防する為には、なにはともあれエナメル質形成不全にならないことが重要ということです。

歯がエナメル質石灰化不全症になる原因

そもそも、どうして歯はエナメル質石灰化不全症になるのでしょうか? 歯がエナメル質石灰化不全症になる原因は大きく分けて四つあります。ここではそれらを紹介します。

1.乳歯の段階でなる

早産

早産の子どもにはエナメル質形成不全がよく見られるというデータがあります。

早産だと母親から子どもへ栄養が十分に行き渡らず、結果的にエナメル質形成不全となってしまうわけです。

さらに出生体重が少ない子どもほど、エナメル質形成不全になるリスクが高いというデータもあります。

実例として、1500g以下の超低出産体重児の6割に症状が見られたという研究報告もあるくらいです。

ですから、子ども時代にホワイトスポットに悩んでいた人はお母さんに自分の生まれた時の体重を聞いてみて下さい。

もし、1500g以下だったならそれは高確率で早産が原因と見て間違いないでしょう。

胎児段階での栄養不足

早産でなくても母親が妊娠中にきちんと栄養を摂らなかった場合、お腹の子どもにも栄養が十分に行き渡らず、結果的にエナメル質形成不全となってしまう場合があります。

昔は全然居ませんでしたけど、今は妊娠中でも太るのを嫌って食事量を減らしがちな妊婦さんもいるみたいですからね……

カルシウム・リン酸が不足したり、ビタミンDが足りない場合はエナメル質形成不全になるリスクが高まります。

だから妊娠中はバランスのいい食事をすることが大切です。

母親が妊娠初期に薬を摂取した影響

母親が妊娠中に薬を服用しると、子どもがエナメル質形成不全になる場合があります。

この原因はまだ完全に解明されてるわけじゃないんですが抗生剤のアモキシリンが原因だと言われています。

もし、これを読んでいるあなたが妊娠して初期に薬を服用することになったら、処方してもらう薬は可能な限り安全なモノにしてもらうようしたいですね。

自分の子どもがホワイトスポットで悩むようになっちゃったら可哀想ですもんね。

発疹性の病気、熱性の病気

生後1歳頃に発疹性の病気、熱性の病気になるとエナメル質の元であるエナメル芽細胞というのに悪影響が出て、エナメル質の形成が阻害される恐れがあります。

乳歯は10%以下の子供にエナメル質形成不全が起こります。

こう書くと結構確率が高いので不安に思うかもしれませんが、乳歯は生え代わるのでエナメル質形成不全→ホワイトスポットになってもそれは時間が解決します。

問題は、永久歯がエナメル質形成不全になった場合なんです…!

2.永久歯になってからなる

乳歯の外傷、虫歯

乳歯の虫歯が酷く歯の神経が死んだ場合や、歯をぶつけてその衝動により歯の根が折れてしまった場合。

こういうトラブルに見舞われてしまうとその後生えてくる永久歯の成長に影響が出てしまい、エナメル質形成不全になる可能性があります。

過度のフッ素摂取

高濃度のフッ素を長期間使用して歯のケアをすると歯が変色したり、歯に窪みが出来る場合があります。その症状を歯牙フッ素症と言います。

ですが現代の日本ではそんな影響が出る程高濃度のフッ素は市販されてないので心配する必要はないと言えます。

ただし、アメリカやヨーロッパから個人輸入したような怪しい歯磨き粉はその限りではありませんので、くれぐれもご注意を!

個人的には外国の歯磨き粉は歯が強い外国人向けなので、エナメル質の薄い(弱い)日本人にはリスクが高すぎだと思います。使わないほうが無難でしょう。

栄養障害

乳歯の時と同じく、体に合わないダイエットや偏った食事のせいで栄養失調になるとエナメル質形成不全のリスクが上がります。

バランスがいい食事を心がけたいですね。

永久歯がエナメル質形成不全になるリスクは乳歯と同じ10%くらいですが、永久歯の場合は偏った食生活でもしていない限り、大半が外傷と虫歯が原因です。

全然予防できるものなので虫歯と歯をぶつることさえ気を付けてれば避けることは可能です。あとはバランスのいい食事、ですね。

3.遺伝によりエナメル形成不全になる

実は遺伝によりエナメル質形成不全になる人もいます。割合は8000人~14000人くらいに1人と超レアケースなのですが、一応いることにはいるんですね。

遺伝性の厄介な所は何といっても乳歯でも永久歯でも全部の歯がエナメル質形成不全を起こしてしまうことです。こうなるともうホワイトスポットまみれです。

更に、遺伝性だと歯が全体的に形成不全となってしまうのですり減りやすくなります。噛み合わせの低下、崩壊を予防する為に被せ物をする場合がほとんどのようです。

4.日常的なケア不足が原因でなる

8歳までは先ほど説明した3点のような影響を受けることで歯がエナメル質形成不全になるケースが大半です。

でも、エナメル質形成不全は上の3点以外にも甘いモノの過剰摂取や歯磨きのケアが不足していることで起こる事だってあるんです。

甘いモノを沢山食べると虫歯菌の一種のミュータンス菌が、糖分を原料として強い酸を生成します。そしてこの酸が歯の表面部分のエナメル質を溶かすことで虫歯の原因となり、ホワイトスポットが出来てしまうのです。

要するにエナメル質形成不全というのは子供時代の環境のみで発生するモノではないんです。

エナメル質形成不全となってしまった歯はエナメル質の構造がかなり柔らかくなり虫歯になりやすくなってしまいます。そういう訳で、日頃の歯のケアが大事なんですね。

ホワイトスポットへの良くない対処法

エナメル質形成不全によりホワイトスポットが出来て悩んでいる人は、歯科医での治療、審美歯科(美容歯科)で消去する方法 を考えてると思います。

確かにホワイトスポットって要するに歯のシミなので審美歯科の門を叩けば何とかなりそうな気がしますよね。

でも、個人的に審美歯科はお勧めしません。その理由は審美歯科はホワイトスポットの消去法として主に下記の方法を提案するからです。

  • 歯全体を削り被せモノをする
  • 神経を抜き差し歯にする
  • 歯を抜き入れ歯(インプラント)にする

この方法は実際にホワイトスポットを消去する方法として有効です。ですがこの方法をあまりよく考えないで行うと後悔する羽目になっちゃいます。

例を挙げると神経を抜き差し歯にすると歯茎痩せの症状が出やすくなり、長期的に見るなら歯周病、口臭の原因となります。

ホワイトスポットというのは見た目は気になりますが、健康面でいえば問題はそんなにありません。虫歯になった悪い歯とは訳が違います。

なのに虫歯や穴が開いた時と同様の対処をするのは決していい方法とは言えません。

歯の健康を損なうリスクを冒してまでホワイトスポットを消す必要はないと言えます。

あまり見た目に拘り過ぎると将来もっと重大な影響が出る恐れがあることを頭のどこかに置いておいてください。

目指すべき事は目先の歯の白さではないのです。将来的に歯の健康を損なわずにホワイトスポットを改善する事です。

「ホワイトスポットを目立たなくする」と言うと後ろ向きに感じるかもしれませんが、健康面から見て必要ないと判断された場合は手を加えない方がいいと言えます。

余談:ホワイトニングでホワイトスポットが出来るケースも

ホワイトニング剤の成分として使用される過酸化水素、過酸化尿素には強い漂白作用があると言えます。

そしてこの成分はエナメル質のカルシウムを少し溶かしてしまいます。

カルシウムを溶かす作用は脱灰と言われていて、例を挙げると炭酸飲料、梅干しなどの酸が強い食品を口にしたら口内で同じ現象が起こります。

ホワイトニングをした時も同じで、治療後の1時間以内にカルシウムはきちんと戻る働きがあります。

だからホワイトニング、ホワイトニングによって脱灰が直接の原因となりエナメル質形成不全が起こりホワイトスポットが出来るといったケースはないと言えます。

ですがホワイトニングをすることにより、元々存在したホワイトスポットが目立ってしまうといったケースがあるので注意が必要です。

ホワイトスポットについてまとめ

ホワイトスポット

ホワイトスポットについては、「気にしないのが一番!」という事を言う人もいます。

といっても、実際にホワイトスポットで悩んでいる当事者からしたら、気になってついつい口元を隠しちゃいますよね。

歯は一生付き合っていくモノなので歯の健康を損なうと二度と元の状態に戻ることは出来ません。

だからホワイトスポットが発生しないよう、歯は大切にしてきちんとケアするようにしたいですね。

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